体育館での授業を、複数の教室に一斉ライブ中継

茅野市教育委員会(長野県)

豊かな学びへの挑戦 - をテーマに茅野市授業改善教育研究会が長野県茅野市立長峰中学校にて開催された。“主体的・対話的で深い学びを創り、社会をたくましく豊かに生き抜く力を子どもの内に据える教師や教師集団を目指す”と掲げた当研究会には、市内先生を中心に約400人が参加。体育館で行われるメイン授業は全員が参観できるようにするために「みらいスクールステーション 校内ライブ放送」を使用し、校舎内8つの教室に生中継が行われた。

校内LANと大型提示装置を活用

「校内ライブ放送」はビデオカメラで撮影する映像を、校内LANを介してプロジェクターや電子黒板・テレビ等の大型提示装置に一斉配信する機能。校内LANにつながる場所であればどこからでも配信できるのが特徴だ。当日は体育館で撮影が行われ、テロップ編集や配信先はノートPCで細かく設定することができる。
教室では、「メディアボックス」を校内LANと大型提示装置につないでおくだけ。「メディアボックス」は映像放送の信号を受け取ると、大型提示装置の電源と共に自動的に起動し放送を開始する。放送受信チャンネルの切り替えや放送開始までの待機などの手間がかからないのが魅力だ。

教室で、メイン授業を参観

「参観は子どもたちに比較的近い位置にいる60人程度に限定されてしまう」という従来の課題を解消するため、2校ずつ8つの別教室に分かれて体育館の様子を視聴する形式がとられた。フルハイビジョンで配信されているため、鮮明な映像で授業の様子を把握することができる。ゆったりと着席してメモをとりながら視聴をする姿がとても印象的だ。

合間には、連絡情報配信

カメラ映像を配信しない時には、「電子掲示板」を用いて大型提示装置にお知らせを表示。これも校内ライブ放送同様にノートPCから設定・配信を行っている。複数の場所に瞬時に情報配信できることで当協議会も円滑に進行していることがわかる。

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体育館での授業を、複数の教室に一斉ライブ中継

ICT活用事例

現場の声

現場のことを、 皆に同時共有できる

ICT活用事例
意見交換しながら授業を視聴する先生ら
ICT活用事例
茅野市立長峰中学校 大江先生

本来であれば、全員が直接自分の目で参観できるのが望ましいですが、大人数となってしまうとなかなかそうはいかず「何をやっているのか、言っているのか、書いているのかがわからない」という意見が多く寄せられていました。その点、今回のような別会場へのライブ中継はとても有効だと感じました。
体育館と離れた教室で視聴することにより「いまは何をやっているのか?」といった都度発生する疑問は、参観者同士で語り合いながら確認
することができました。
授業現場の雰囲気を気にすることなく視聴できる点はありがたかったですね。ライブ視聴を踏まえて、学校ごとに分かれて授業研究会を実施したのですが、全員がカメラから得た同じ情報を共有できていたこともあり、従来よりも活発な意見交換になっていたように思います。
一般的なビデオカメラ1台を用いるため一部音声が聞き取りにくい場面があったり、違うアングルから授業全体の動きを見てみたいと思うことがあり、直接参観とライブ視聴には、それぞれメリット・デメリットがあると思いますが、場面に応じて使い分けることが大切だと感じました。

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