電子掲示板とシグナルタワーをICTでつなぐ

鹿児島県立鹿児島聾学校(鹿児島県)

鹿児島県立鹿児島聾学校は創立112周年を迎えた県内唯一の聾学校である。幼稚部から高等部専攻科まで4学部が設置されるなど、県内の聴覚障害教育を牽引している。平成27年4月に新築校舎に移転した同校では、国内有数の活火山「桜島」の噴火対策や台風や地震といった厳しい気象環境と共生するために安全対策にも力を入れている。今回、防災と教育の両面で活用できるICTシステムとして、みらいスクールステーションの導入経緯や活用方法についてお話を伺った。


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ひとつのシステムで、安全対策と教育活用

「緊急性が高く即時伝達が要求される情報を全校により早く効果的に伝えるために、聾学校では校内放送や警報の“音”だけでなく、“視覚的な情報”で補う必要がある。さらにその運用は、各機器が1回の操作で連動するものでなければなりません。」今回の取材で、會田事務次長が最も熱く語った部分だ。
同校がシステム選定に求めたのは、“より簡単で、汎用性のあるもの”。
緊急時の情報伝達に加え、平常時の教育にも活用できる点が、みらいスクールステーション導入の決め手なった。校内のIP電話とデジタルテレビを連動させる特別支援学校向けに開発された同システムでは、緊急情報をIP電話のダイヤル操作によって教室や廊下に設置されたテレビやプロジェクターに一斉表示することができる。さらに施設内の視認性の良い場所に配置されているシグナルタワーとも連動しており、光と警告音に加えて、テレビからの発信される文字やイラストの情報が視覚的に補完されることで、子供たちに対して“いま何が起きていて、どう行動したらよいのか”を、より速く正確に伝えることができるようになった。テレビなどに接続してリモコン操作で簡単に扱えるメディアボックスは、緊急時の情報配信は勿論、平常時にも活用できる。校内LANを介して、サーバ上のデジタルコンテンツにアクセスして視聴できる「教材コンテンツ視聴」。ビデオカメラの撮影映像を校内にライブ配信できる「校内放送」など、教室にタブレットやパソコンを必要としない新しいICT技術を活用して、円滑な学校運営を実現していきたいと語っていただいた。

  • ICT活用事例

    テレビとシグナルタワーに連動通知される様子

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ICTで安心・安全な学校運営

ICT活用事例

現場の声

“緊急時”だけでなく、日常もフル活用できる

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廊下のテレビにも連動して表示する様子
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取材に応じて頂いた 釘田 校長

私が当校の学校教育において重視していることは、「子供が安心安全に生活できること」、「子供ひとりひとりの確実な学力定着」であり、耳からの情報が制限される子供たちにとって、視覚的な情報によってそれを補っていくことは、特に重要な要素だと考えています。このシステムは、緊急時に校内のテレビが使用中・スタンバイ状態に関わらず、電源が自動的に立ち上がって情報が通知される点、シグナルタワーやIP電話などのICT機器
と連動して一斉操作できる点に特長があります。これは子供のいのちを守るために望んでいたとおりの機能です。また、”日常の教育活動においても汎用的に使える”という点も魅力のひとつです。日頃から簡単に使えるからこそ学力の定着やICT活用につながり、緊急時にも十分にその役割を果たしてくれることに大きな期待を寄せています。
みらいスクールステーションは、安心安全、子供の成長という両面で、私共の願いに応え続けてくれることを確信しています。子供たちの豊かな心を育み、子供ひとりひとりの可能性を大きく開花させるための教育ツールとして、効果的に活用し、聾学校における新たな教育事例を作っていきたいと思います。

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